映画「天使にラブソングを」・・軽い裏話(有名なので知ってたらごめんね)
「SISTER ACT」についての詳細な背景

「SISTER ACT」は1992年に公開され、ウーピー・ゴールドバーグが主演するこの映画は、彼女の演技と歌唱力で観客を魅了しました。しかし、制作の舞台裏には多くの興味深いエピソードがあります。
キャストの決定
元々、デロリス役はベット・ミドラーが演じる予定でしたが、「ファンは私が修道服を着るのを見たくない」と感じて降板しました。最終的にウーピー・ゴールドバーグがこの役を引き受けました。ゴールドバーグの希望により、キャラクターの名前が「デロリス」に変更されました。理由は昔から「デロリス」という役名を演じたかったからだそうです。ベット・ミドラーからウーピー・ゴールドバーグに代わったことで、コミカルな脚本へと大幅に修正されることとなりました。
シスター・メアリー・クラレンスは、実在の修道女から部分的にインスピレーションを得ました。
脚本家のポール・ラドニックはリサーチの一環として、コネチカット州ベツレヘムのレジーナ・ラウディス修道院を訪れ、ドロレス・ハート修道女に会いました。ハートはハリウッド女優、歌手、ダンサーとして活躍し、 「Where the Boys Are」や「King Creole」などの映画に出演しました。24歳のときに業界を離れ、修道女になったが、現在も映画芸術科学アカデミーの投票権を持つ会員です。
もともとはとても薄暗い脚本だった
「シスター・アクト」は、脚本が何度も改訂されてようやく理想の作品にたどり着きました。オリジナルの脚本は、現在の家族向けのものとは比べものにならないほど暗く、異なる観客層を想定したものです。脚本家のポール・ラドニックの魔法のようなタッチが、この物語に独特のユーモアを与えました。撮影が始まった時点で修正脚本は完成しておらず、キャストはシーンの前後関係がわからないまま演技を行うことがありました。また、キャリー・フィッシャー(土壇場の脚本修正の魔術師として有名。『フック』『リーサル・ウェポン 3』『ウェディング・シンガー』の土壇場での書き直しにも彼女は携わっています。)を含む複数のライターが短期間で脚本を修正しました。

メアリー・ロバートのあの歌声は実は吹き替え
この映画のサブプロットの 1 つは、デロリスが内気な見習い修道女メアリー ロバートを殻から出そうと努力する場面です。やがて、物静かなロバートが歌を歌えることに気づきます。本人も知らなかった隠れた才能が開花する人気の場面です。しかし、実際に歌っているのはロバート役のウェンディ マッケナではありません。彼女の吹き替えはイギリスの歌手アンドレア ロビンソンが行いました。ちなみにウーピーはそれまであまり歌を練習したことはありませんでしたが、この役のためにプロのヴォーカル・トレーナーについて練習し自分で歌いました。
修道服のデザイン
映画の修道服は、視覚的な魅力を高めるために特別にデザインされました。これにより、修道院のシーンがファッショナブルに見えるようになっています
撮影場所
この映画の教会のシーンは、サンフランシスコの裕福な地域にあるセントポールカトリック教会で撮影されました。ストーリー上重要な、荒廃した雰囲気を出すために、通りにはゴミや放置されたように見える車を散乱させていました。


オフカメラの友情
キャスト間の絆は非常に強く、オフカメラでも多くの時間を共に過ごしました。この友情が映画の中での自然な化学反応に繋がり、観客にとっても魅力的なものとなりました。実際のカジノ(リノ)での撮影中、キャストの一部は修道服を着たままでギャンブルを楽しみました。この日はエキストラだけではなく普通に常連客もいたので、修道女がタバコを吸いながら目の前にお酒を置いてギャンブルを楽しむ姿にびっくりしたそうです。(もちろんいたずらです)

「SISTER ACT 2」の詳細な背景
「SISTER ACT 2: BACK IN THE HABIT」は1993年に公開され、ウーピー・ゴールドバーグが再びデロリス役を演じました。この映画もまた多くの興味深いエピソードが存在します。
続編へのゴールドバーグの参加
ウーピー・ゴールドバーグは、初作での経験から続編に参加することに消極的でしたが、ディズニーは彼女が参加することで映画「サラフィナ!」の制作を承認することを約束しました。また、彼女には700万ドルが支払われ、これにより彼女はハリウッドで最も高給取りの女優の一人となりました。またもう一つの条件として、彼女が演じる「デロリス」自身のキャラクターの成長と人としての深みを持たせることでした。彼女の演技と歌唱力が再び注目され、映画の魅力を高めました。
キャストと音楽
「SISTER ACT 2」には、ローリン・ヒルやシェリル・リー・ラルフなどの才能あるキャストが参加しました。ローリン・ヒルの「His Eye Is on the Sparrow」やライアン・トビーの「Oh Happy Day」など、映画の音楽シーンは特に評価されています。また多くのシーンが即興で演じられ、特に合唱シーンでは、俳優たちがその場の雰囲気を楽しみながらパフォーマンスしました。これにより、映画にリアルな感動が加わりました
ゴールドバーグと共演者の再会
映画の30周年記念として、ウーピー・ゴールドバーグは「ザ・ビュー」でキャストを再会させ、「Oh Happy Day」や「Joyful, Joyful」のシーンを再現しました。彼女はこの再会で涙を流す場面もありました。
天使にラブソングを3に関して
「SISTERACT 3」の制作に関して2015年ごろのインタビュー
長い間ウーピー・ゴールドバーグは三作目の続編の出演依頼を断り続けていました。インタビューの中で彼女は「昔、一緒にあの作品を作ったシスターたちの多くはすでに亡くなっていて、続編を作るということはそのことに向き合う機会になります。それは間違いなく寂しい気持ちになるでしょう。私自身も続編に出演するには歳を取りすぎたと思っています。なのでもし続編に出演するとしても、デロリスとしての主演ではなく回想シーンなどでのカメオ出演となるはずです」と言ってました。
「SISTERACT 3」現在の状況は
上に書いたようにウーピーは特別出演という形で当初は脚本が作られていましたが、現在は「ウーピーが主演」という形で脚本が書き直されているようです。またウーピー自身も積極的にキャスティングや脚本、製作に関わっているようで、修道院長役のマギー・スミスに出演交渉するためにウーピー本人がイギリスに渡ったという話も聞かれました。(元々はマギーも誰かのスケジュールが合わなかったための代役だったんですけどね。今となっては彼女以外は考えられません。)
