Hail Holy Queen / ヘイル・ホーリー・クイーン

映画「天使にラブソングを」の1場面の画像

映画の中でのこの曲の場面

「Sister Act」での「Hail Holy Queen」の使われ方は、映画の中で重要な役割を果たしています。この曲は、伝統的なカトリックの祈り「聖母マリアへの祈り」に基づいていますが、映画ではモダンでエネルギッシュなオールディーズ・ポップス・スタイルにアレンジされています。

もともとクラブ歌手として古いモータウン・ソウルなどを歌っていたデロリス・ヴァン・カルティエ(ウーピー・ゴールドバーグ)が殺人を目撃してしまい追われる身となり修道院に隠れることになった後、彼女はシスターとして修道院の合唱団の指導を嫌々ながらも引き受けます。

当初は伝統的で堅苦しいスタイルで歌っていた合唱団ですが、デロリスが指導を始めると、彼女の持ち味であるリズミカルで現代的なアレンジを取り入れます。その中で「Hail Holy Queen」は、デロリスのエネルギーと音楽的な革新が修道院の合唱団に新たな息吹をもたらす象徴として用いられています。

この曲のパフォーマンスは映画の中で重要な転換点であり、修道院の合唱団が音楽を通じて新たな自己表現を見つけ、コミュニティの中で新しい活力を生み出す様子を描いています。

また伝統的な宗教音楽が現代的なアレンジに変わることで、教会離れしている若い世代が礼拝堂に入っていく場面も、現代のアメリカの教会のリアルな一部分を表現しています。

Hail Holy Queen / 聖母マリアを讃える歌

Hail holy queen enthroned above (天にまします聖なる女王)
Oh Maria(おお マリア)
Hail mother of mercy and of love(慈しみと愛の聖母に幸あれ)
Oh Maria(おお マリア)

Triumph all ye cherubim(ケルビム(チェラビム)天使、汝ら皆 勝利を祝え)
Sing with us ye seraphim(セラピム(セラフィム)天使、汝ら 我らと歌え)
Heaven and earth resound the hymn(天に地に、聖歌よ響け)
Salve, salve, salve, Regina(幸あれ、救いたまえ、女王に幸あれ)
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Hail holy queen enthroned above (天にまします聖なる女王)
Oh Maria(おお マリア)
Hail mother of mercy and of love(愛と慈しみの聖母に幸あれ)
Oh Maria(おお マリア)
Triumph all ye cherubim(ケルビム天使、汝ら皆 勝利を祝え)
Sing with us ye seraphim(セラピム天使、汝ら 我らと歌え)
Heaven and earth resound the hymn(天に地に、聖歌よ響け)
Salve, salve, salve, Regina(幸あれ、幸あれ、女王に幸あれ)

Our life, our sweetness here below(この世には私達の命、私達の幸福ありて)
Oh Maria(おお マリア)
Our hope in sorrow and in woe(悲しみ苦しみの中にも、私達には希望がある)
Oh Maria(おお マリア)
Triumph all ye cherubim (ケルビム天使、汝ら皆 勝利を祝え)
Sing with us ye seraphim (セラピム天使、汝ら 我らと歌え)
Heaven and earth resound the hymn(天に地に、聖歌よ響け)
Salve, salve, salve, Regina(幸あれ、幸あれ、女王に幸あれ)

A-lle-l-uia(アレルヤ!)

<ラテン語>
Mater amata, intemerata(汚れなき愛の母) 
Sanctus, sanctus, Dominus(聖なるかな、聖なるかな、万能の主)
Virgo, respice, mater, adspice(乙女、いにしえを見給いて 聖母、現世(うつしよ)を見守り給え)
Sanctus, sanctus, Dominus(聖なるかな、聖なるかな。万能の主)

ちょっと深堀の解説

「Hail Holy Queen 」は、「Salve Regina」(サルヴェ・レジーナ)として知られる伝統的なキリスト教の賛美歌です。この賛美歌は、キリスト教の特にカトリック教会と一部のプロテスタント教会でよく歌われています。

この賛美歌は、カトリック教会の伝統的な典礼音楽の中でも特に有名であり、多くの作曲家によって様々なアレンジがなされています。聖母マリアへの敬愛と、彼女を通しての神への信頼を表す重要な祈りとして、長い間カトリック教会において重んじられてきました。

「Salve Regina」(サルヴェ・レジーナ)は、中世から伝わるカトリック教会のマリア讃美歌の一つです。このラテン語の称号は、「王妃よ、救い給え」という意味で、聖母マリアへの崇敬と祈りを表しています。この賛美歌は、特に夕べの祈り(コンプリン)やロザリオの祈りの中でよく歌われます。

「Salve Regina」は中世初期に作られたと考えられており、その起源にはいくつかの説がありますが、正確な作者は不明です。歌詞は、聖母マリアを慈悲深い母、慰めと希望の象徴として讃え、信者たちがこの世の苦しみの中で彼女に救いを求めるという内容です。

聖書の参照としては、この賛美歌の具体的なフレーズが聖書からの直接の引用ではないことに注意が必要です。聖書では、マリアがイエスの母として認識されており、特にマタイ福音書とルカ福音書で、キリスト教の物語における彼女の役割のために高く評価されています。例えば、ルカ福音書1章28節では、天使ガブリエルがマリアにあいさつする場面が描かれており、これはしばしばマリアへの敬意の聖書的基礎とされています:「恵まれた女よ、主があなたと共におられます。」

「慈悲の母」と「愛」の称号は、特にカトリック教会において、マリアが仲介者として、また慈愛と愛の象徴としての役割を強調する神学的解釈に基づいています。

「Triumph all ye cherubim / Sing with us ye seraphim / Heaven and earth resound the hymn / Salve, salve, Salve Regina」という行は、天界の存在であるケルビム(智天使)セラフィム(熾天使)と呼ばれる二種類の天使たちに、この賛美歌を歌うよう呼びかけています。聖書では、天使たちがしばしば神の使者や礼拝者として描かれています。例えば、イザヤ書(イザヤ6章1-3節)では、セラフィムが神の玉座を囲み、絶えず賛美の歌を歌っている様子が記述されています。

「Our life, our sweetness here below」というフレーズは、マリアを単なる歴史上の人物ではなく、信者の生活における精神的な存在や慰めの源として見る視点を反映しています。この視点は聖書から直接来たものではありませんが、特にカトリックの伝統の中で、彼女は仲介者や慈愛に満ちた人物として崇敬されています。

「Our hope in sorrow and in woe」という表現は、苦しみや悲嘆の時に希望と慰めの象徴としてマリアの役割を認めています。この感情は聖書から直接引用されたものではありませんが、特に受胎告知(ルカ1章26-38節)や十字架の下(ヨハネ19章25-27節)で見られるように、マリアが信仰、服従、恵みの象徴としての一般的なキリスト教の理解と調和しています。

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